2023年1月の記事一覧
令和4年度第3学期始業式 校長講話(令和5年1月10日)
おはようございます(こんにちは、こんばんは)。
令和5年がはじまりました。また、今日から3学期がはじまります。みなさん、ひとりひとりにとって、良い3学期になるよう、また、良い年になるよう、お祈りいたします。1月は新年の幕開けとしての節目の月ですが、同時に今学期始めから、みなさんそれぞれが進級、卒業に向けて、総まとめをする学期にもなるので、その覚悟で努力をしてください。
私から今日は、2点、「成人になること」と「片づける」ということについて、お話しします。
まずは、「成人になること」について話します。昨日、1月9日は、祝日・成人の日でした。成人の日に実施されてきた成年式が初めて行われたのは、終戦の翌年、昭和21年(1946年)のことで、国全体が敗戦により混乱と虚脱感で希望が見いだせない中、この埼玉県の隣り町の蕨町青年団が中心となって次代を担う若者たちを勇気づけ、励まそうと「青年祭」を企画、その後、国や県から関心が寄せられて、昭和23年(1948年)に国民の祝日として、「成人の日」が制定され、全国各地で新成人の門出を祝うようになりました。
今回、昨日においては、18,19歳の人は据え置きで、蕨市では、引き続き20歳を対象として「成年式」の呼び方と例年と同様の方式で催されました。戸田市・川口市は成人式と呼んでいますが、「はたちの集い」として20歳になった人を対象に開催されました。
知っているとは思いますが、成年年齢を18歳に引き下げることを内容とする「民法の一部を改正する法律」は、昨年の2022年4月1日から施行されました。学校でも「総合的な探究の時間」などで法務省のサイトなどより学習した生徒もいるかもしれません。これは18歳,19歳の若者の自己決定権を尊重するものであり、これにより、その積極的な社会参加を促すことを見込んでいます。みなさんの中には、まだまだ、ピンと来ない人がいるかもしれませんが、社会に出るとそのような自己決定権を持っているものとみなされ、それが故に、18歳以上の者には自己決定、自己選択が迫られます。正しい自己決定・自己判断と選択ができるようになることが大切になってきます。そのために日々の学習が重要になってきます。授業を大切にしてください。自分から学ぶ気持ちを大切にしてください。
国語の古典や歴史により、昔の人の考え方に触れたり、理科からものや生物のしくみを知り、数学から実証的説明の道筋や論理的思考力を養ってください。外国語を学び、多くの人とコミュニケーションがとれるようになることで自分の社会を広げてください。本校は総合学科なので、実用的、専門的な教科も選択教科として学んでいます。すべての科目を学ぶことで社会に出てから、どこかで役に立つことがあると思います。また、役立ててください。本校の目指す学校像にあるように、「主体的に取り組み、多様性を尊重できる」成人になれるよう学んでほしいと思います。
2点目の「片づける」ということについて、お話しします。
ここでいう「片づけ」は、使ったものを元に戻すといった日常の片づけや生活の合間に進める片づけではなくて、自分の持っているものを見直し、「過去に片をつける行為」と考えてみてください。年末年始というと、このような考え方が頭に浮かび、1年の始まりに「これまでのことはさておき(捨てて)、今年からは・・・しよう」という考えがよくおきるものです。そんなことから「過去に片をつける」行為ということを考えた時に、「決断」や「覚悟」という行為がやはり必要になってきます。ある片づけコンサルタントが述べています。「難しいものは後にして簡単なものから手を付ける。できる部分から始める。ものを処分するという物理的な行為を何千回も繰り返すことで大きな決断もできるようになる。簡単な経験を積み重ねることで、自分の中のブロックになっている部分に気付くことができる。」 なかなかふんぎれないときは、簡単な片づけを繰り返しながらはじめて、少しずつ決断を積み重ねて、過去に片を付け、未来に向かって、将来につなげてください。昨日の自分に片を付けて、昨日の自分を超えて、成長してほしいと思います。少しずつでもよいのです。昨日の自分より成長を図ってみてください。
終わりに、まだまだwithコロナの生活は続きます。また、インフルエンザの同時流行も懸念されています。各自で健康観察・健康管理を毎日、行ってください。一人一人の努力が全員の安全につながります。
それでは、令和5年が皆さんにとって素晴らしい思い出の年になるよう願って、わたくしの話を終えます。