校長室ブログ

2025年1月の記事一覧

1/21 読書案内4号 & 余計な心配

 生徒向け読書案内の4号を配信しました。今回はマンガ界の金字塔「ジョジョの奇妙な冒険」を紹介しています。私は小説でもマンガでも(その他でも)、元気や勇気をくれるのが名作だと思います。こんなものを読んできた4HP.pdf

 さて、どうも最近年を取ったせいか、いろいろ余計な心配をしてしまうときがあります。

 

 たとえば冬になると、温泉につかっているサルの映像がニュースで流れたりします。すごく気持ちよさそうですが、お湯から出た後はどうなっているのでしょうか。お湯からでたあと体をすぐに拭かないと湯冷めしてしまうのではないだろうか? とか、一度お湯に入ったら、もう出たくなくなってしまうのではないか? とか…。まあ、余計な心配で、おサルさんたちはなんとかやっているのだと思いますが…。

 それ以外にも、最近、日本でも世界でも心配なことが増えてきました。前回書いたように、昔(20世紀・昭和)だったら当然守られるべきとされていた建前や節度がなくなって、やりたい放題、言いたい放題な人々が増えてきています。それらの言動は昔だったら周囲からとがめられていたと思うのですが、最近はそういう言動におもねる人も増えてきて、とても暮らしにくい世の中になってきています。

 これらのほとんどは、一田舎校長の私などの及ぶところの問題ではないのですが、どうも気になります。

1/16 読書案内3号 & 「昭和の…」

 生徒向け読書案内の3号目を配信しました。こちらのブログからもダウンロードできるようにしますので、よかったらご一読ください。こんなものを読んできた3HP.pdf

 さて、最近よく「昭和の…」という表現を見かけます。「昭和レトロ屋台村」のようにノスタルジックな文脈の時もありますが(下の写真はフリー素材)、「時代おくれ」とか「古くさい」といったマイナスイメージのことが多いようです。「昭和のビジネスモデル」とか「昭和の価値観」とか…。しかし、バリバリ昭和生まれの私としては、それに異議を申し立てたいと思います。

 

 皆さんご存知のアニメの「ちびまる子ちゃん」は1970年代の小学生で、私とほぼ同世代です。同級生の一人に花輪君という子がいます。執事が自動車で送り迎えし、夏休みや冬休みには海外で休暇を過ごすとても裕福な家の子です。しかし彼は、あまり裕福ではない家の子のまる子や、いかにも貧乏長屋の子といった「はまじ」たちと対等に接しています。自分の裕福な家庭環境を隠しもしませんが、その一方で自分もまる子たちも人として平等だと思っている感じです。まる子たちも花輪君をうらやましがることはありますが、卑屈にはなりません。

 これが昭和の雰囲気です。令和の今より、ずっと人権や平等の意識、民主主義の理想などが強く存在していました。学級の係や委員を決める時も、担任の先生は男女平等を今より強く意識して指導していたと思いますし、「人は見かけよりも能力・人柄」という考えも強く、男女を問わず人の美醜を論評することは、少なくとも公式な場では憚るべきこととされていました(陰ではブスとかデブの悪口もありましたが)。これは敗戦・占領による民主化から20年~30年しか経過しておらず、その雰囲気がまだ残っていたからかもしれません。それが実現していたかはともかくとして、人権とか平等とかの理想や建前を今よりはっきりと言うことができたのが「昭和」でした。

 これに対し今日の令和は、理想も建前も後退した本音丸出しの時代です。生まれた家庭の裕福さや親の社会的地位が子供の人生を決めるとする「親ガチャ」や、容姿に恵まれた者がそうでない者より優れているかのように振る舞う「ルッキズム」などが、批判されるでもなく「だってそれが世の中だろ。仕方ないじゃん」という妙な現実主義とともに横行しています。お年寄りを狙った「オレオレ詐欺」や「アポ電強盗」などは、昭和の悪人の皆さんも手口は思いつけたでしょう(なにしろ「3億円事件」をやってのけた人もいますし)。でもやらなかったのだと思います。ところが令和は、SNSで押し込み強盗の要員を募集すると素人の若者が躊躇なく集まってくる時代です。昭和に育った私から見ると、強いものの傲慢や横暴、差別が横行し、弱いものから奪うことを恥じない令和は、野卑で野蛮な時代に思えます。

 今の日本では、経済も技術も世界水準から立ち遅れ、国民の間に格差と分断も拡がる一方ですが、その背景にはこうした精神の劣化があると思います。今こそ理想や建前をきちんと語れる「昭和」の精神を復活させるべきではないでしょうか。

1/10 三学期開始 & 読書案内始めました。

 今週の8日(水)に始業式、9日(木)から通常授業が始まり、三学期が始動しました。

 始業式の校長講話(「講話」というほどためになる話はできないんですが)では、本校の校長室には歴代校長の写真がないことを題材に話をしました。

 上述のように本校の校長室には、校長室の必需品ともいえる歴代校長の写真がありません。通常だと写真が並んでいる場所には戸田翔陽高校初代(戸田高校から通算だと14代)の黒岩校長先生の書いた「一期一会」の色紙が一枚だけ掛かっています。

 私が20年前に本校にいたときに、黒岩校長が「俺は写真を飾るのは嫌い」と言っていたのを覚えているので、「言ったとおりにしたんだなぁ」と思いますが、そうした理由は、きっとこの「一期一会」なのだろうと思います。「一期一会」とはもとは茶道の言葉で、人と一緒に茶を喫し語り合うその瞬間は、一回限り、一回勝負の真剣さで向い会うべきであるというような意味です。写真の額があれば、取り合えず「昔、そういう校長がいたんだな」という形は残せます(それを眺めるのも結構、面白いのですが…)。しかし写真はただの写真、かつて存在した人の抜け殻のようなものです。黒岩先生としては、そんな抜け殻にこだわるのではなく、校長として在任している間に、校長として何ができるか? ということに集中すべきだと考えていたのだろうと思います。

 始業式では、生徒にその話から「毎日を一回勝負の真剣さで生きていきたいよね」と呼びかけました。

 さて、そんなわけで私も校長として何かしなくてはならないと思うわけですが、昨年末から生徒向けに読書案内の配信を始めました。

 私がこれまで読んできた本を生徒に紹介して、できれば読んでもらいたいというものですが、読まなかったとしてもこんな本があるんだ、と読んだようなつもりになってもらえればと考えています。それでいいのか?という方もいるでしょうが、私自身も新聞や雑誌の書評欄であらすじだけ読んで、読んだようなつもりになっている本が結構ありますので、それもありだろうと思います。大体2週間に一回くらいのペースで発信していきたいと思っていますが、少し遅れてこのブログにも載せていこうかなと思います。

 こんなものを読んできた1HP.pdf

 こんなものを読んできた2HP.pdf

 

 

1/6 年始御挨拶

 皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 長かったはずの今年の正月休みも終わってみればあっという間でした(ふぅ)。特に私は先月27日の御用納めの後、28日の夕方からインフルエンザA型にかかってしまいました(年末に「皆さんお気をつけて」と書いたばかりなのに)ので、休み前半はほとんど何もできませんでした。

 29日は一日中38~39度台の熱が続き大変でしたが、30日に年末ぎりぎりまでやっているお医者さんに駆け込んでインフルエンザ特効薬「ゾフルーザ」を処方してもらいました。インフルエンザウィルスのRNA複製を阻害し、体内のウィルスを消滅させる薬だという話です。

 昔は風邪やインフルエンザというと、布団にくるまってビッショリ汗をかいて熱を下げたものです。大量の発汗で熱が下がった後のすっきりと脱力した感じが、台風一過の青空のようだったのを思い出します。

 今回は特効薬のおかげで汗をかくこともなく、一晩寝たら31日の朝には完全に熱が下がっていました。科学の発達はすごいですね。しかし、このゾフルーザにも抵抗力を持つ耐性株のウィルスが発生してきているというのですから、自然の力も恐るべしです。

 

 休み後半にはインフルエンザの隔離期間が終わったので、足慣らしを兼ねて上尾・二ツ宮の氷川神社に初もうでに行きました。この神社については前任校や前前任校の時のブログでも取り上げましたが、見事な浮彫のある本殿を持つ由緒正しい神社です。またここも大宮・高鼻の氷川神社の末社なのですが、埼玉県に住んでいるとそこら中にある氷川神社は、実は多くの謎を秘めた神社だったりします。この辺については昔まとめたので、よかったら下のリンクから読んでみてください。氷川神社.pdf

 いつもは無人で社務所も拝殿の扉もしまっているのですが、この日はまだ正月三が日のうちとあって、初もうでの人影もちらほらと見え、なんと赤袴の巫女さんまでいました。私もしっかり祈願してきました。