校長室ブログ

忙中閑あり~校長室より

5/11 最近気になったこと(2)

 連日の投稿になりますが、またネットの記事でどうしても気になったものがあるので、書かせてもらいます。

 本題に入る前に、前回宝くじの買い方について書いたものの補足です。これについてはどうしても「連番が買った方が何となく得では」と思いがちです。私も長い事そう思っていました。これについて昔書いた解説がありましたので、載せておきます。宝くじ解説.pdf

 さて本日の本論です。先週、私も取っている某新聞社のWebサイトに「年3万人超死亡、日本人の死因8位 新型コロナ5類から3年の現在地」という見出しの有料記事が出ました。

 見出しのとおり、コロナの騒動が終わって3年たつが、コロナでは年に3万人を超える人が死んでいて、日本人の死亡原因の8位である。特に高齢者にとっては重大な脅威である。と述べ、要するにコロナの怖さを忘れるな、と警鐘を鳴らすような記事でした。

 私は一読して良くない記事だと思いました。どこが良くないか論じる前に下のグラフをご覧下さい。

 これは厚生労働省の令和6年「人口動態統計月報年計」からのデータです。上の新聞記事もおそらくデータの出所は同じ筈です。

 記事で言う「3万人超」は数字単体でみると、すごく多く見えますが、令和6年度の死亡総数は160万5千人を超えているので、百分率なら2.2%です。第8位も嘘ではないのですが、老衰や誤嚥性肺炎よりも下位です。コロナ騒ぎ以前であれば、コロナを特に抜きだしたカウントなどしていなかったので、この分はおそらく「肺炎」などの中に溶け込んでいただろうと思います。

 このグラフで見ると記事が主張するようなコロナの脅威は、(少なくとも私には)あまり感じられません…。

 記事を書いた人は「それでも3万人も死んでいるんだぞ」と言うかもしれません。もちろん人は長生きする方がいいでしょうし、私も長生きしたいです。しかし、人はいつかは必ず死にます。人がコロナという病気で亡くなるのは自然死です。誤解をおぞれずに言うなら、特別なことではありません。

 それよりは、上のグラフには載っていませんが、「日本には自殺者が毎年2万人前後いる」という方が問題です。自殺は病気とは違い、不自然で悲惨な死に方です。こちらこそ社会問題として取り組むべきでしょう。

 要するに上の記事は、自分の書きたい方向性に合わないデータには触れずに、都合のいいところだけつまみ食いしています。こういったやり方で人々の恐怖や不安をあおるような記事はやめてほしいものです。

 最近、クルーズ船の中でハンタウィルスに感染する人が出た、というニュースがありました。マスコミなどが二匹目のドジョウを狙って、またコロナの時のような大騒ぎに仕立て上げてしまわないが心配です。

 

 

 

5/8 最近気になったこと(加筆5/9)

 連休前にネットで読んだ記事がどうにも気になったので、少しだけ書きます。

 その記事の内容をざっくりまとめると、

 ネット配信者のひげおやじ氏が宝くじをバラで買うのを見たひろゆき氏が、バラで買うのは損だという旨の発言をした。さらに、ひげおやじ氏が、自分は連番6バラ4の割合で買う、といったところ、その買い方では、連番10割にしたら当たっていた3000円を失う、と指摘した。今、これがネットで波紋を広げている。

 というものです。

 私は日頃、ひろゆき氏の個々の意見には賛成できないこともあります(賛成できることもあります)が、他の人が触れない物事の本質にズバッと切り込む得難い論客だと思っています。ただ、今回の件では、ひろゆき氏が上の報道通りの発言を本当にしたとすれば(ネットでよくある切り抜きとかでなければ)、そこには何点か誤りがあります。

 まず前半部分です。宝くじ1枚ごとの期待値は、連番でもバラでも同じです。買い方で変わることはありません(10枚買っても100枚買っても同じ)。しかし連番で買えば、もし1等が出たときに前後賞も取れる可能性が高いので、大きな金額を当てる夢があります。その意味では、ひろゆき氏の連番で買うほうがいいという主張も心情的にはわかります。その一方で世の中には、バラで買って1枚ずつ「当たっているかも」と確かめるのが好きだ、という人もいるでしょう。要するに気分や楽しみ方の問題で、連番とバラどちらが得とは言えません。

 後半部分です。宝くじはバラで買っても番号最後の一桁は0~9までが1枚ずつ入るようになっています。だから10枚買えば最後の一桁で決まる末等は必ずあたります。したがって、ひげおやじ氏の買い方でも損はしません。

 さてしかし、今回紹介したネット記事で私が一番あきれたのは、ひろゆき氏やひげおやじ氏の発言より、この件についてコメントした「芸能ジャーナリスト」の発言です。

 それは、「確率論で言えば、ひろゆき氏の指摘は正しいです。連番で買えば一定額が戻る可能性は高く、理屈としては“損をしにくい買い方”です。…」というものです。

 上で説明した通り、連番で買ってもバラで買っても、宝くじの期待値は同じです。「損をしにくい」買い方などありません。「確率論」とか「理屈としては」とか言っていますが、この「芸能ジャーナリスト」の発言には「確率論」も「理屈」も全くありません。

 ひろゆき氏とひげおやじ氏の発言は、個人の意見・感想なので、別にきっちり正確である必要はないと思います。またそれを報じることもいいでしょう。しかしこの「芸能ジャーナリスト」のコメントは明らかに間違っています。

 記事の全体構造をよく見れば、筆者はこの問題について答えを示していません。しかし、「芸能ジャーナリスト」のコメントがこの問題へのジャッジのような印象を受ける形になっています。これでは「連番のほうがバラより損をしない」という間違った考えを世の中に広げかねません。

 こういう記事を書くのであれば、ひろゆき氏の主張を「ひろゆき氏がこう言いました」と報じるだけにしておくか、記者の責任として何が正しいのか検証して結果を示すかのどちらかです。中途半端な形で不確実な情報を世間に流すのは、無責任だと思います。

 何にせよ、宝くじの1等や前後賞が当たる確率は、道を歩いていて隕石に当たる確率と同じくらい低いという話を聞いたことがあります(検証したことはないですが多分本当でしょう)。「絶対当ててやる」と熱くなって全財産を突っ込むような真似はしない方がいいでしょう。

5/7 もう初夏ですね。

 またまた間隔があいてしまいましたのでちょっとだけ。

 更新を怠っている間に季節はすっかり初夏になりました。

 先日、埼玉県総合スポーツセンターに行ったら、その敷地内に芍薬の花が咲いていました。

 シャクヤクの花期はそんなに長くないので、まさに見ごろのいいタイミングで見ることができ、運がよかったですね。

 さて、先週の5月1日は、在校生保護者対象の学校公開でした。この日、先に春休み中に生徒会のみなさんと制作していた本校のマスコット「パレットちゃん」の立体像が、お披露目されました。

 微妙にゆるい感じがチャームポイントです。スリーピー(眠そう)な目は、三部制の本校で頑張っている本校の生徒の皆さんを表現し、しっぽの3の字と3色の風船は本校の三部制を表わしています。今後、いろいろなところで本校のPRに活躍してくれると思います。

 

4/21 久々の更新 &「プチ史跡2?」

 最近、妙に忙しく随分更新間隔があいてしまいました。この間に始業式と入学式があり、令和8年度が本格的にスタートしました。

 入学式では、バーナード・ショーの「人生は自分を見つけることではない。人生とは自分を創ることだ」という言葉を引いて、新入生諸君には戸田翔陽高校でしっかりと自分を創っていってほしいという話をしました。R8入学式式式次.pdf

 さて「プチ史跡2?」ですが、先日、浦和の別所沼公園の一角で、何とも不思議な場所を発見しました。

 

 手前の滑らかな枕状の石と、その奥の表面にマーク(円形の溝の中に金属のピンが三角形に埋め込まれたもの)のある四角い石、さらにその奥の三段に積まれた石塔のようなもの一対。まるで何か宗教的な祭壇のようです。

 マークのついた四角い石は、何かの境界石か測量の基点のような感じです。この場所が別所沼公園の南東の角で道路と公園の境に近いことからも、何かの基準点の可能性は高いと思います。しかし手前の丸い石は何なのでしょう。特に文字や像は刻まれておらず、仏塔や庚申塔の類ではなさそうです。ですが滑らかできれいな形をしていて、どことなく厳かでありがたい感じです。

 これは私の推測ですが、この丸い石(と四角い石の組み合わせ)が、どことなくありがたい感じだったので、誰かが石を積んで左右の塔を作り祭壇のような形をととのえてしまったのではないでしょうか。

 各地には、巨大な岩や不思議な形の岩を御神体にしている神社がありますが、その発祥は案外、この場所のようなことだったのかもしれません。

 不思議な形の石や岩があり、「なんとなく有難いかも!?」と思った誰かがお賽銭や花を供えると、それに続く人が次第に増えていき、自然に信仰の場所が出来上がり、やがて祠や玉垣が建てられて、いつの間にか神社の誕生! という流れです。

 現代では土地が高価で所有権もはっきりしているので自然発生で神社ができる、という流れは難しい気がします。しかし、もしかするとこの場所にも何十年か何百年後かには、小さな神社が立っている可能性はあります。私たちは、あらたな史跡誕生の過程を見ているのかもしれません。

 

 

 

4/2 新年度始まる & 寝苦しい夜は(続)

 昨日から新年度が始まりました。新着任者を迎え、今年度もますます元気な戸田翔陽高校でありたいと思います。

 春休みも後半戦、桜がちょうど見ごろを迎えていますが、連日の雨で花見はちょっとやりにくい感じですね。

 この春休み中に生徒会の皆さんと取り組んでいる本校のマスコット「パレットちゃん」の製作は快調です。近日中にお披露目できると思います。

 さて、先日の続きですが、前回取り上げた問題の続きとして「元の長方形のタテ・ヨコを求めなさい。」というのを考えたらどうか、と書きました。それについて考えてみます。

 元の長方形を区切った縦3列の内、一番横幅の小さい左側の列の幅をxとすると、真ん中の列は、x+2.5、右側の列はx+3と書けます。同じように横3行のうち、一番高さの小さい下の行の高さをyとすると、真ん中の行はy+1、上の列はy+3と書けます。

 外周は55㎝とわかっているので、55=2(x+x+2.5+x+3)+2(y+y+1+y+3)という式ができます。

 この式を整理して6=x+yとなります。要するにxとyは足して6になればいい(ただし0よりは大きい)ということなので、縦横はこの範囲内で変化し、一つの形に決まりません。

 一つの形に決まらないことが分かったところでさらに問いを追加して、元の大きな長方形の面積の最大を求めよ、みたいな問題を作ることもできますね。

 しかしここまでくると寝ながら暗算とはいかなくなって、起き上がって紙で計算をはじめたりするので、寝付けない時に数学パズルでも、という本来の狙いからは完全にずれてきてしまうのですが…。